墓地 前回は寒いと書いたが、このところどうにも温かい。墓地に風で落ちた枝を拾い歩いていたら、水仙が芽を出していた。ところで今日は、その墓地の一カ所が無縁になった。これまで何十年も、自分の父親の後妻さんの連れ子のお墓にお参りしてきたお婆ちゃんが、もう自分も年だからお墓参りできないというのだった。無縁塔にお骨を収め、墓地は片付けることにしたのである。寂しいことだが、むしろこれまでそうして守ってきてくださったことが奇特で素晴らしい。