11日、12日と、鳥取市まで出かけてきた。《野の花診療所》を主宰されている徳永進先生からお声がかかり、第18回の日本ホスピス・在宅ケア研究会の最後の集まりに参加するためである。お相手は、谷川俊太郎さんとよしもとばななさん。いずれもお目にかかってみたかった方である。お話の内容はここには書かないが、徳永先生の洒脱さと俊太郎さんの率直さ、ばななさんの柔らかい思想性とで、とても充実した言葉の編み目に包まれるようだった。テーマは「いのちのおわりにみみをすます」。霧雨の鳥取には、合歓の花がそこここに静かに咲き濡れていた。唯一、心残りなのは、鳥取砂丘でラクダに乗ろうと思ったら、財布が手元になかったこと。象の次はきっとラクダだと思っていたのに……。