隻手の音なき声 日没が際だって早くなった。まさにつるべ落としである。秋の夜長は読書、というなら、最近お勧めしたい本に出逢った。頼まれもしないのに書評めいたものを書いてしまったので読んでみていただきたい。 むろん書評だけじゃなく、その本を、である。「人生」などと云う言葉には、なぜか秋が似合う。この部屋からは人の声など聞こえず、蟋蟀の声だけが聞こえるのに……。 関連リンク禅体験の、新しい古典! 「隻手の音なき声 ドイツ人女性の参禅記」書評 (玄侑宗久公式サイト) 隻手の音なき声 ─ドイツ人女性の参禅記 リース・グレーニング 著 上田 真而子 翻訳 (筑摩書房)