日: 2005年11月6日

久しぶりの雨だ。今日は静岡県から戻ってきたのだが、福島県までずっと雨だった。今も部屋の外に、お寺の大きな屋根から落ちる雨垂れの音が聞こえている。とても静かだと感じるから不思議だ。人がなにかに意識して聴き入るとき、脳内ではニューロンを流れる電流の「同期」が起き、すぐに脱同期することでまた別なことが感じられるらしい。私の場合、この脱同期がずいぶんうまく機能しているようだ。今日は静岡県で結婚式だったのだが、明日はお通夜。しかしそれぞれの心情は混じり合わず、それぞれが秋雨のように深く、私のなかに浸透する。明後日の葬儀のあとはまた講演があるのだが、雨がずっと降りつづくとすれば、ずいぶんいろんな雨音を聴くことになるのだろう。べつに実験しているわけじゃないのだが、そうとも思える、ちょっと忙しい日々だ。