日: 2007年3月8日

ラオス訪問記(2)

ラオスの古都、ルアンパバーンの朝の托鉢風景である。市内の僧侶たちは毎朝6時半から7時まで、こうして正式な服装になり、はだしで托鉢する。沿道にゴザを敷き、跪く人々は餅米やお菓子、また紙幣などを布施する。横に箱を持って立っているのは、おこぼれを期待して集まる子どもたちである。鉢いっぱいに供物をいただいても、なお沿道の市民は続く。そこで僧侶たちは、貧しいこの子どもたちに鉢の中のものを与え、そしてまた市民からいただくのである。理想的な循環のような気がする。むろんこの子どもたちも、どんなに貧しくても出家しさえすれば食べることには困らなくなり、また勉学のため、学校にも通わせてもらえる。ラオスで最も知的でポップなのは誰よりも僧侶たちだろう。最近できはじめたインターネット・カフェは、観光に来た欧米人と僧侶にほとんど占拠されている。僧侶に右肩を出している人とそうでない人がいるのは、20歳以上と以下の違い。別な言い方をすれば、僧侶と小僧さんの違いである。20歳以下の小僧さんは、朝の寒い時間でも肩を隠すことはできないのである。