先日お知らせした102歳のお婆ちゃんがとうとう亡くなってしまった。お昼ごはんを充分食べたあと、「ああ、うまかった!」というのが最後の言葉になった。その2時間後の静かな旅立ちであった。なんだかこうなると「老衰」という言葉も似合わない。老衰というと、どうも最後は水だけしか入らないというイメージなのだ。「うまかった」という言葉が、まるで人生そのものへの感想にも聞こえる。遺影の笑顔の両側には、お寺の境内の桜の花が可憐に咲いている。
2006年1月29日
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