境内の桜や柿の葉がきれいに紅葉してきた。玄関前のドウダンツツジは内側からもガラス越しに紅色が透けてみえる。朝晩の冷え込みが始まり、新潟の体育館で寝泊まりする人々はさぞかし寒いだろうと思う。紅葉が美しいとも、おそらく今は思えないだろう。美術家は怒るかもしれないが、やはり美だって状況ひとつで感じたり感じなかったりするのだと思う。今は月も美しい。そう感じる自分の状況がありがたい。地震のひどかった新潟県の小出は、初めて家出して泊めていただいたお寺のあるところだ。記憶にあるのは和尚さんと寺の佇まい。そして家族。植物のことなど全く覚えていない。そういう状況だったのである。
2004年10月30日
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