日: 2007年8月31日

恐山

青森県は下北半島、恐山まで出かけてきた。恐山の院代となっている南直哉師との対談のためである。それにしても恐山とは何という命名だろう。本来はアイヌ語で「うそり」が入り江を意味し、それが転じて「恐れ」になったらしい。ここには死者が生きている、というと妙だが、そこへ行けば死者に再会できるという信仰がある。「イタコ」と呼ばれる女性たちがその媒(なかだち)をする。それが仏教寺院の境内で仕事をするというのだから面白い。南師との対談はたぶん年内には刊行されると思うが、恐山ならではの対談になっていると思う。虚心に向き合えば土地の力も当然加味される。それも縁起ということなのだろう。