日: 2008年2月18日

白隠フォーラム

 先日、東京の学士会館で行われた「白隠フォーラム」に出かけてきた。花園大学の芳澤勝弘先生ほか3人の発表があったのだが、いやいや驚くことが多かった。丁度私が坐った席の隣に、以前「白隠展」を企画された山下裕二先生がいらしたので、休憩時間に芳澤先生と3人で話したのだが、山下先生が調査した時点では、たしかに白隠作と確証をもてる禅画は2000点に満たなかったらしいのだが、山下先生は「少なくとも2000点はあるだろう」と仰っていた。しかし4年前から全国を巡って調査している芳澤先生は、その後どんどん新たに白隠禅画を発掘していった。主にはこれまで偽作とされたものの多くが、白隠の40代、50代の作品であるらしい。そして今や確認された現物は2000点を超え、マイクロフィルムを併せると優に2500点以上あり、しかもまだ埋蔵されているものまで含めると、5000はある、いや、もしかすると、10000点あるかもしれないと、芳澤先生は興奮気味に語るのだった。それほど書いた白隠さんも凄いが、芳澤先生のエネルギーも凄い。たぶん芳澤先生のはたらきで、白隠さんのプロフィールはここ数年のうちに大きく書き換えられるのではないだろうか。白隠さんも、大変な人につかまったものである。