日: 2008年4月8日

仏教徒も怒りをもつべきだ

つい先日、お釈迦さまの命日の涅槃会だと思ったら、今日は誕生日、つまり降誕会である。涅槃会は旧暦で、降誕会は新暦でしているからどうしても間隔が近くなる。年によっては涅槃会も4月に入ったりするから慌ただしい。それにしても、こうして甘茶など飲みながらも、思うのはチベットの状況である。チベットにしろ、ビルマにしろ、敬虔な仏教徒たちの国が、中国という巨大な軍事大国におびやかされている。ダライ・ラマ14世は、北京オリンピックを妨害する行為をやめるよう声明を出したが、その言葉の意味はどれだけ深く受けとめられただろう。非暴力を誓う人々に振るわれる暴力に、怒りは深く沈潜していく。だからこそ「仏教徒も怒りをもつべきだ」というダライ・ラマ14世の言葉はいっそう重い。政治的にしか解決しようのない問題を前に、日本政府も決然とした態度を迫られていると云えるだろう。