日: 2008年9月30日

鵜飼い

先日、岐阜市に対談と講演で出かけた。さほど天気がよくはなかったが、長良川の川辺を一面に赤く染める彼岸花が、くらくらするほど綺麗だった。これほどまとまった数の彼岸花を見たのは、初めてかもしれない。古田肇岐阜県知事との対談も面白かった。これほど禁忌がなく、率直に語ってくれる政治家にお会いしたのも初めてのような気がする。そして初めて尽くしの最大の体験は、なんといっても鵜飼いである。
夕方6時くらいから屋形舟に乗り、楽しい飲食を終えてそのときを待つのだが、今憶いだしてもそれは夢幻のような時間である。6人の鵜匠がそれぞれ12羽ずつの鵜を操り、6艘の舟が松明を掲げて川面を遡ってくる。聞こえるのは、その松明の爆ぜる音とときおり舷を叩く櫂の音、そして風と水がなぜか遙か昔の時間から吹いてくるようだった。今年の鵜飼いはまもなく終わるが、是非一度行かれることをお勧めしたい。