日: 2011年3月25日

県内産野菜の調査

 昨日、福島県産の野菜50品目について、国は出荷と摂取を控えるよう要請した。いったいどの程度の場所で調べ、それぞれどの程度の値だったのかが知りたい。露地栽培かハウス栽培かも問わず、県内全域で、というのはあまりにも理不尽である。厚労省が調べたのは露地栽培ものだったことは分かっている。ならばハウスの場合はどうなのか、あるいは会津地方ではどうなのか、きめ細かな分析結果が欲しい。即刻公開していただきたい。なぜそういう詳細な情報を隠すのか。露地ものとハウスものの区別もなく、南会津まで一括りというのは、いくら何でも酷すぎる。はっきり申し上げて、水道から出た放射性ヨウ素は、たとえば郡山のほうが東京よりずっと少ない。会津若松など、モニタリングポストの放射能測定値が1μSVを上回ったのは、15日21時の一度だけである。地域別、野菜別の、詳しい測定結果が見たいのである。「福島県産」と見れば缶詰も味噌も返品してくるという莫迦な市場や消費者を作っているのは、情報を中途半端なオブラートで包んでいる人々ではないか。県内各地では、今も多くの行政が原発地区からの避難民を大勢受け容れている。彼らが毎日食べているのは、近隣の農民から寄付してもらった米と、やはり町の人々が毎日持ってきてくれる野菜なのである。東電から送られたカップ麺ばかり、毎日食べていられるはずがないではないか。福島県産の50種類もの野菜が地域に限らずダメだというなら、国や東電が避難民の毎日のおかずに使う野菜を送ってくれるのか。放射能測定値については「すぐに健康に影響するレベルではない」と言い続け、その挙げ句のこの処分はどう考えても承服できない。保証金をだせばそれで済むという問題ではない。土と共に生き、農業を生業にしてきた多くの農民の、これは今後の人生上の大問題なのだ。ざっくり「福島」などと括られたら堪らない。さあ、野菜別、地域別の詳細な検査の実際を公開せよ。ホウレン草は何カ所で調べ、キャベツやかき菜、ネギ、ニラ、エンドウなどは、この短期間に何カ所で調べたのか。露地ものとハウスものではどの程度違うのか、いったいどこまで調べたのか、どうか是非ともご教示いただきたい。現在、農業就業人口全国第2位の福島県の命運は、今回のことに関する政府のクイックな続報にかかっている。今が旬の春菊、ニラ、ホウレン草、イチゴなどを、県内全域で捨てさせる根拠はいったいどういう測定結果なのですか?  菅首相。県内の避難所の人々には、いったい何を食べていただけば宜しいのですか? 教えてください