日: 2011年6月13日

6月11日の復興構想会議

 6月11日の復興構想会議は、検討部会から提出された検討内容をさらに検討し、そして御厨議長代理が作った提言案の骨子を検討した。前日の新聞には、明らかにこの骨子が漏れ出て部分的に報道されており、そのことに不快感を示した委員が「どういうことか」と問うと、議長は「皆さんに事前に資料を配付した時点で諦めている」と述べた。いったい誰が漏らしたというのか……。追究すべきとも思うが、当局ではないという意味合いの言葉を残したまま、話は先に進められた。検討前なら尚更、検討中でも途中でマスコミに見せる必要があるのか、疑問に思う。しかし議長は今日も緊急提言は採決することなく、骨子案の審議結果を会見で話すという。
 なんだか書いている途中の小説を編集者に見せるような、肚の据わらなさを感じる。
 骨子案の過不足を委員が事前に出しておいた修正案で補う。その議論が今回の会議の中心だった。形式としては「前文」「七原則」「本論」「結び」でまとめられる予定である。御厨議長代理が中心になって書き、「前文」は橋本委員が手伝う。御厨氏が橋本氏に協力を要請したのである。
 これはこれで大事な作業なのだが、私には福島のみの問題も気にかかって仕方がない。緊急動議として提言した内容は、以下のようなものである。

http://www.cas.go.jp/jp/fukkou/pdf/kousou9/genyu.pdf

 文明論的観点から、この復興構想をどうまとめるのか、それは勿論大事なことなのだが、福島県民とすれば、こうした安全や雇用、なにより「明日の暮らし」が見えずに困り果てている。
 ちょうど3/11からまる三ヵ月、避難民の生活にも「憂い」が強くなってきている。
避難民を出している行政とそれを受け容れている行政については、早速にも事情を訊き、必要な対応をとってほしいと切に思う。